マルチプル法(1)
マルチプル法(倍率法)は、企業価値を算出する上で、その対象会社の類似会社(上場会社が多い)の指標(例えばEBITDA)に着目し、類似会社の指標と企業価値(株式価値)の比率を対象会社に乗じることによって、対象会社の企業価値を算出する方法です。
DCF法は、将来キャッシュフローの予測や資本コストの算出など、企業価値を算出するまでの仮定がかなりあり、また頭を使うことが多く、算出するまでに時間を要します。
しかし、マルチプル法では、面倒くさい作業はそれほどなく、類似会社の情報がそろっていれば10分程度で算出できてしまいます。
したがって、M&Aでの現場では、対象会社のおおよその企業価値を算出する際によくマルチプル法が利用されます。
というのも、基本的にM&Aの初期の段階では、対象会社の会社名や詳細の情報は伏せられた形で打診されることが多く、その時点で企業価値を算出しようとも、DCF法では情報が足りず、企業価値を算出することができません。
そこで、マルチプル法がその場合によく利用されることになります。
一言でマルチプル法といっても、いろいろな指標を組み合わせて、使用することが普通です。
そして、最終的にはDCF法にて企業価値を算出し、そしてマルチプル法での企業価値と組み合わせて対象会社の企業価値を判断します。(M&Aの世界では、最終的な企業価値の判断は、買い手、売り手との交渉で決まります。)
次回具体的な算出方法についてご説明いたします。
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